【カテゴリ:パソコン ML110-G5】
『ML110-G5』起動時の大きなファンの音を解消しようと思い、ケース背面のファンを交換してみました。しかしながら、結果としては、元の標準装備のケースファンに戻しました。
↑交換を試した3個のケースファン
今回、色々と試してみた結果や、元に戻すことにした経緯などは、1ヶ月もすれば完全に忘れてしまいそうです。
そこで、せっかくなので、このブログに書いて記録しておくことにしました。
自分用のメモの意味が強いのですが、もしかしたら、『ML110-G5』のケースファン交換に興味を持っている人の参考になるかもしれません。
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CPU:インテル Celeron E3400 3.46GHz(=2.6GHz からオーバークロック)
メモリ:1GB + 1GB(共に DDR2-800 ECC)合計 2GB
(=本体標準 1GB に、ML115-G5 に付属されていた 1GB を追加)
HDD:160GB(本体標準 Seagate製)
VGA:SAPPHIRE Radeon X1600 PRO 256M GDDR3 PCIE HDMI
SOUND :なし
BIOS のバージョン:O151009 10/09/09(=出荷時の O150312 からアップデート)
BMC のファームウェアバージョン:03.12(=出荷時のまま)
BIOS と BMC ファームウェアについては、それぞれのバージョンや組み合わせが非常に重要です。
もし、上記と異なるバージョンの場合、今回の結果とは確実に異なった挙動になると思います。
↓参考までにアイドリング時の標準ケースファンの回転数を BIOSで見ると、1360.54 RPM でした。
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交換用のファンとしては、以下の3種類を用意して試しました。
↑左下から順に『AFC0912DF』,『OWL-FY0925L』,『KKF90-01』
交換用の第1候補は、株式会社オウルテック(Owltech)の『OWL-FY0925L』という約1,600回転固定の『超静音ファン』です。
第2候補は、株式会社サイズの『鎌風の風90 KKF90-01』で、これは付属ファンコントローラーにより回転数が調節できるファンです。
そして、ついでに『ML115-G5』に標準装備されていたケースファン『DELTA AFC0912DF』も使用できるのかを確認する意味で試してみることにしました。
『OWL-FY0925L』と『KKF90-01』は、『ML115-G5』で静音目的の交換に実績、及び定評のあるケースファンです。
参考までに以下が製品情報のページです。
オウルテック ケースファン OWL-FY0925M OWL-0925L:
http://www.owltech.co.jp/products/case_fan/owl/FY/FY09.html
株式会社サイズ | 商品詳細 |KKF90-01 JAN:4560143266139:
http://www.scythe.co.jp/cooler/20040610-230933.html
概要としては、以下となっています。
『OWL-FY0925L』:1,600rpm 23dB 25CFM 12V/0.14A 3pin
『KKF90-01』:1100〜2500rpm±10% 18〜34dBA 18.0〜45.0CFM 12V/0.27A 3pin
『DELTA AFC0912DF』:(詳細不明)2000〜5200rpmらしい 12V/1.43A 4pin PWM
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↓標準のケースファンのコネクタをマザーボードから抜きました。
マザボのコネクタには5本のピンがありますが、4本しか使用していません。
↓背面のケースファンは、ゴム製のプッシュピンで固定されています。
↓ケース外側から見た拡大画像
↓ケース内側から見た拡大画像
このプッシュピンは取り外しが面倒くさそうだったので、思い切ってカッターで切り落としちゃいました。
↓以下、取外したケースファン及びプッシュピンの画像です。
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ここで、ちょっと話がそれますが、マザーボードのファンコネクタにケースファンのコネクタを挿すときの話についてです。
ケースファンのコネクタには突起部分があり、『ML110-G5』のマザボのコネクタに挿すには、この突起部分を削らなければなりません。
自分は、もう軽く10回以上は削った経験があり、今は一発で簡単に削れるようになりました。
そこで、自分の削り方を紹介します。
新聞紙などを敷いた上に、下の画像のようにコネクタを縦に置き、カッターで上からゆっくりと切り落とします。
自分は、いつもこのやり方で削っています。
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さて、まず『OWL-FY0925L』をケースに取り付けました。
↓『OWL-FY0925L』を取り付けた際の画像です。
↓ケースには、金属製のネジで固定しました。
さっそく電源を入れてみました。
結果は、下のロゴ画面が表示されたのち、『ピーッ、ピーッ』と短いビープ音が2回鳴って数秒後に自動で電源が切れました。
もう一度電源を入れ、ロゴ画面表示後に『F10』キーを押して BIOS 画面を表示させようとしましたが、BIOS 画面は表示されずに、前回同様ビープ音が鳴って電源が切れました。
仕方なく交換したファンを取り外し、元の標準ケースファンに戻して電源を入れ、BIOS 画面を表示してみました。
BIOS の『System Event Log』画面をみると、下の画像のような『Lower Critical Going Low, Assertion』というメッセージログが記録されていました。
どうやら、原因はケースファンの回転数が低いためであり、それによるエラーで電源がオフになったようです。
『OWL-FY0925L』の回転数は、1,600 回転/分なのですが、これではダメみたいです。
残念ながら『OWL-FY0925L』は、使用できませんでした。
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次に、『KKF90-01』に交換しました。
↓『KKF90-01』の概観。
このファンは、付属のファンコントローラーにより回転数が調整できます。(最大約 2,500rpm)
↓ケースに取り付けた際の画像
コントローラーのつまみを『HIGH』方向いっぱいに回して、回転数を最大にしました。
そして電源を入れたところ、問題なく起動され、OSも立ち上がりました。
しかし、ここで分かったことなのですが、起動時にCPUのファンも回転数が大きくなり、
CPUファンも『キュィーーーン』という、なんというか空気を吸引するような大きな音を発していました。
今度は、ファンの回転数を下げてみようと思い、BIOS の画面を見ながらファンコントローラを調節し、約1300回転となるようにして固定しました。
↓BIOS でファンの回転数を調節したときの画像(SYSTEM FAN 1315.44 RPM)
この状態で、電源を入れなおしたところ、『OWL-FY0925L』のときと全く同様の現象になり、立ち上がりませんでした。
そこで、色々と回転数を変えてみて、起動可能な回転数を調べることにしました。
結果、以下となりました。
1,300 rpm → NG
1,600 rpm → NG
2,000 rpm → NG
2,100 rpm → 起動したりしなかったり、微妙
2,200 rpm → OK
2,500 rpm → OK
よって、起動直後に必要なケースファンの回転数は、だいたい 2,200rpm ということがわかりました。
そして、起動直後の回転数チェックを通過したあとであれば、1,300 rpm くらいに回転数を下げても問題ないようです。
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今度は、『ML115-G5』の標準ケースファン『DELTA AFC0912DF』に交換してみました。
電源を入れたところ、ものすごく強烈な爆音となりました。
まるで掃除機です。
久しぶりにこの爆音を聞きましたが、『ML110-G5』のケースファンなんか『ML115-G5』のファンに比べたら、全然静かでカワイイもんだと思いました。
↓BIOS で、回転数が下がった通常の状態での回転数を見たところ、2164.50 rpm となっていました。
BIOS を抜けたところ、普通にOSも立ち上がりました。
『ML115-G5』の標準ケースファン『DELTA AFC0912DF』は、起動時の爆音は気になりますが、動作上、特に問題なく使用できました。
しかし、あえてこのファンを使いたいとは、全く思いません。
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というわけで、『KKF90-01』に交換するか、標準のケースファンに戻すかの2択になったのですが、結局、元の『ML110-G5』標準のケースファンに戻すことにしました。
主な理由としては、『KKF90-01』の場合、いちいちファンコントローラを最大側に回して起動し、起動後に回転数をコントローラで下げるのは面倒くさいため。
仮に起動後に回転数をコントローラーで下げない場合、標準ファンの通常の約 1,300 回転よりも音が大きく、静音化の意味が無い。
それと、起動時はCPUファンも音が大きいので、ケースファンの交換だけでは、起動時の大きな音は解消されないため。
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あと自分は試していませんが、可能性としては、最大回転数が 2,200rpm 以上の PWM ファンを使用するという選択肢もあるかと思いますが、起動時に回転数が大きくなるのは、解消できないと思います。
それと、別のPWMファンに換えたとしても、起動時はCPUファンの音が大きいために、きっと交換の効果は薄いような気がしました。
自分的には、起動時を除き、標準ケースファンの通常の約 1,300 回転は、じゅうぶん静かだと思いますので、あえて別の PWM ファンに交換する必要はないような気がしました。
しかし、今は気温が低いために回転数が低くて静かなだけかもしれません。
ですので、これから先、また夏を迎えて、気温が30度を超えるようになったら、そのときは、また状況や考え方も変わるかもしれないと思いました。
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