【カテゴリ:パソコン ML110-G5】
以前、11月22日の『ML110-G5』の『CPU』を『Celeron E3400』に交換した
という記事の中で、
”CPU の EIST(=いわゆるIntel版の省電力機能)が有効になってしまったようです”
と書きましたが、実際には『EIST(Enhanced Intel SpeedStep Technology)』ではなく、『C1E(Enhanced HALT)ステート』の機能のみでCPUのクロックが可変になっていたみたいです。
というのは、前回は、クロックが 1596.2MHzと3458.6MHz(=倍率だと6倍と13倍)の2段階のみの変化であり、電圧は共に1.288Vで固定だったからです。
もしも『EIST』の機能が有効ならば、クロックはもっと多段階に変化し、電圧も変化するはずです。
疑問に思い、ネットで検索してみたところ、『ML110-G5』は『CPUのEISTに対応していない』という内容が出てきました。
そこで、本当に『ML110-G5』で『EIST』が機能しないのか検証してみることにしました。
その結果、『ML110-G5』でもCPUの『EIST』は機能することが確認できました。
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まず、BIOS の『Advanced』→『Advanced Processor Options』画面を表示し、
『C1 Enhanced Mode』を『Enabled』,
『Processor Power Management』を『GV1/GV3 Only』
に設定します。
ちなみに、『Processor Power Management』は、『Disabled』と『GV1/GV3 Only』の2つしか選択できる項目が無く、このどちらかしか設定できませんでした。
この後、BIOS の変更内容を SAVE して EXIT し、『Windows XP Pro SP3』を起動します。
『Windows XP Pro SP3』起動後、『電源オプションのプロパティ』で『電源設定』を『最小の電源管理』に設定します。
『CPU-Z』を実行して確認したところ、クロックが 1596.3MHz(=倍率6倍),電圧は 1.100V でした。
少し負荷のかかるソフトを実行したところ、クロックが 2128.2MHz(=倍率8倍),電圧は 1.163V に変化しました。
そして、負荷が大きくかかるソフトを実行したところ、クロックが 3458.6MHz(=倍率13倍),電圧は 1.288V となりました。
以上の結果から、CPUの『EIST』が機能していることが確認できました。
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参考までに、この後『電源オプションのプロパティ』で『電源設定』を『自宅または会社のデスク』に設定してみました。
『CPU-Z』を実行して確認したところ、クロックが 1596.4MHz(=倍率6倍),電圧は 1.288V でした。
負荷が大きくかかるソフトを実行したところ、クロックが 3458.6MHz(=倍率13倍),電圧は 1.288V となりました。
『電源設定』が『自宅または会社のデスク』の場合、電圧は変化しませんでした。
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ところで、『RightMark CPU Clock Utility (RMClock) 』というフリーソフトがあり、このソフトを使うと『EIST』や『C1E』を有効/無効にできたり、省電力に関して色々な可変設定ができるようです。
RMClock Utility. Products. CPU Rightmark:
http://cpu.rightmark.org/products/rmclock.shtml
非常に多機能で便利そうなのですが、しかしながら自分は使い方がよくわかっておらず、まだあまり使っていません。
以下は、このソフトのスクリーンショット(サンプル)です。
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ついでに、『Ubuntu 10.10』でも動作確認してみました。
まず、『Ubuntu 10.10』起動後、画面上部パネルのメニューから『パネルへ追加(A)...』をクリックします。
『パネルへ追加』画面表示後、『CPU 周波数の計測モニタ』を選択し、『追加(A)』をクリックします。
画面上部パネルに『CPU 周波数の計測モニタ』が追加されました。
以下のような設定ができるようです。『Ondemand』の場合、負荷に応じてクロックが可変となるようです。
1.60GHz, 2.13GHz, 2.67GHz, 3.47GHz のいずれかに固定することもできるようです。
↓負荷のかかるソフトを実行したところ、1.60GHz から 3.47GHz にアップしました。
この後、再起動して BIOS で『Processor Power Management』を『Disabled』に変更しました。
そして、再度『Ubuntu 10.10』を起動したところ、以下のように、『CPU 周波数の計測がサポートされていません』と表示され、クロックは最大の 3.46GHz 固定になりました。
以上です。
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