【カテゴリ:パソコン 『Ubuntu』 Tips等】
今まで『Windows』をメインで使っていた人が『Ubuntu』(Linux)を使おうとした際に、まず頭を悩ませるのがテキストファイルの扱いではないかと思います。日本語(漢字)の文字コードとしては、主に『JIS』,『シフトJIS』,『EUC』,『UTF-8』などが使われており、通常『Windows』では『シフトJIS』,『Ubuntu』では『UTF-8』が標準となっています。
プログラマーでもない限り余り意識することは無いと思いますが、内部では漢字1文字に対して『シフトJIS』では2バイト,『UTF-8』では3バイト(正確には可変長なので4バイトの場合もあり)を使用しています。
漢字コード以外にも、『Windows』と『Ubuntu』(Linux)では改行の扱いも異なっており、1回改行するのに『Windows』では『CR,LF』の2バイト,『Ubuntu』では『LF』の1バイトのみとなっています。
よって、『Windows』上で作成したテキストファイルを『Ubuntu』上にコピーし、『Ubuntu』上でファイルの中身を参照しようとすると、半角の英数字などを除き、そのままでは文字化けして見ることができません。
ということで、『Ubuntu 11.10』上で『Windows』用のテキストファイルを参照する方法について書いておこうと思いました。
...
まず、例として『Windows』上で『sample.txt』というファイルを作成し『Ubuntu』上の『ドキュメント』フォルダにコピーしました。
ファイルの中身は、適当な日本語の文章です。
右クリックメニューから『テキストエディターで開く(O)』をクリックします。
エディターの『gedit』が起動されましたが、ファイルの中身は以下のように文字化けして表示されています。
というわけで、いったん『gedit』を閉じて終了します。
以下、文字化けせずに表示させる手順です。
...
スポンサーリンク
下のような『ファイルを開く』の画面が表示されるので、開きたいファイル(=この例では『sample.txt』)を選択後、『自動検出』の箇所をクリックします。
プルダウンメニューが表示されるので『追加と削除...』を選択します。
以下のような『文字エンコーディング』の画面が表示されるので『日本語 CP932』を選択して『追加(A)』をクリックします。
↓右側に『日本語 CP932』が追加されるので、その状態で『OK(O)』をクリックします。
『ファイルを開く』の画面で『日本語(CP932)』が選択可能になっているので、『日本語(CP932)』を選択します。
『エンコーディング(H):日本語(CP932)』の状態で、『開く(O)』をクリックします。
すると、以下のように文字化けせずに表示されます。
...
せっかくなので、ついでに『Ubuntu』用のファイル形式(漢字コード=『UTF-8』,改行=『LF』のみ)に変換して保存する方法も書いておきます。
(注:上書きではなく、別のファイル名で保存します。)
『ファイル(F)』メニューから『別名で保存(A)』を選択します。
以下のような『別名で保存』画面が表示されます。
『エンコーディング(H):』を『現在のロケール(UTF-8)』に変更します。
『行末(I):』を『Unix/Linux』に変更します。
保存するファイル名(この例では『sample_2.txt』)を入力して『保存(S)』をクリックします。
↓ファイルが保存されました。
保存したファイル『sample_2.txt』の中身を『端末』上で見てみると、以下のように文字化けせず、正常に表示されました。
ちなみにオリジナルの『sample.txt』の中身を『端末』上で見ると、以下のように文字化けしています。
...
以上で終了ですが、参考までに、バイナリエディタの『BZ』を使ってファイルの中身を見てみようと思います。
バイナリエディタの『BZ』は『Windows』用のフリーソフトですが、『Wine』を使って『Ubuntu』上でも動かす事ができます。
この件については、以下の記事で書いていますので、こちらを参照してください。
2011年05月27日 『Ubuntu 11.04』で『Wine』を使ってバイナリエディタの『BZ』を実行
http://kingpcfx.seesaa.net/article/204831190.html
尚、上記の記事に補足ですが『Wine』をインストールしたら一度『Wine』を起動して『Wine』設定画面を表示してください。
そうしないと、まだ『Wine』用のディレクトリが作成されておらず、記事の中で書いている手順が実行できませんので。
『Wine』のインストール方法については、以下の記事を参照してください。
2012年02月06日 『Ubuntu 11.10』で『wine』を使用して『MetaTrader4』を実行するまでの手順
http://kingpcfx.seesaa.net/article/250642995.html
あと『BZ』エディタをダブルクリックで実行しようとしたときに『Ubuntu 11.10』の場合、『書庫マネージャー』が起動されてしまって実行できないようです。
この場合は『右クリックメニュー』→『別のアプリで開く(H)』→『Wine Windows Program Loader』を選択することで、『BZ』エディタを実行できます。
↓『ウィンドウズ形式』のファイルを『BZ』エディタで開いてみた場合の例(文字コードは『シフトJIS』)
↓『Ubuntu(Linux)形式』のファイルを『BZ』エディタで開いてみた場合の例(文字コードは『UTF-8』)
...
プログラマーにとっては、『Ubuntu』上で『BZ』エディタが実行できると非常に便利だと思うのですが、そう思っているのは自分だけのようで、全く反響と言うか反応がないのが残念です...
おわり。
スポンサーリンク
【カテゴリ:パソコン 『Ubuntu』 Tips等】の最新記事
- 『Ubuntu 12.04 LTS』で“最小化/最大化/閉じる”ボタンを右上に移動した
- 『Ubuntu 12.04 LTS』のデスクトップの背景をシンプルな画像に変更してみた
- 『VMware Player』を使って『Ubuntu 12.04 LTS Desktop 日本語 Remix』をインストールした
- 『Ubuntu 12.04』でCPUの動作クロックを確認&変更
- 『Ubuntu 11.10』でコンピューター名(=ホスト名)を変更する方法
- 『Windows 7』と『Ubuntu 11.10』のデュアルブート環境で『Thunderbird』のメールを共有して使用する方法
- 『Ubuntu 11.04』で『Wine』を使ってバイナリエディタの『BZ』を実行
- 『Ubuntu 11.04』で『DVD』の動画を再生
- 『Ubuntu 10.10』で『Thunderbird』を使い、他のOS(=例 Windows 2000)上のメールを共有して使用する方法について
最近また Ubuntu が注目されてきているような印象を受けました。
4月9日に Windows XP のサポートが終了されるという事であり、どうやらそれが影響しているみたいですね。