【カテゴリ:パソコン 『Ubuntu』 Tips等】
『Express5800/S70 タイプPJ』上の『Ubuntu 12.04 LTS (Desktop)』で CPU の動作クロックを確認する方法と、任意のクロックに変更したり固定する方法について、自分のやり方を書いておこうと思います。注:動作クロックの変更は、あくまで動作可能な範囲内です。
ですのでオーバークロックはできません。
今回書く自分の方法は、別に『Express5800/S70 タイプPJ』に限った事ではなく、CPUの省電力機能に対応しているPCであれば、同様に利用できると思います。
...
まず、CPU の現在の動作クロックは、端末で以下のコマンドを実行することで簡単に確認できます。
$ cat /proc/cpuinfo | grep MHz
↑表示された内容を見ると 1197.000MHz(=約1.2GHz)でした。(デュアルコアなので2つ表示されています。)
追記:以下のようにして実行する方が簡単でした。
$ grep MHz /proc/cpuinfo
『Express5800/S70 タイプPJ』の CPU(=G6950)は仕様上 2.80GHz ですが、何も負荷のかかっていない状態だと、省電力機能が働いて、このように最低の 1.2GHz となります。$ grep MHz /proc/cpuinfo
もし何らかのソフトウェア等が実行されて負荷が掛かれば、自動的にクロックは上がります。(最高は 2.8GHz まで)
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昔『Ubuntu 10.10』の頃に『CPU 周波数の計測モニタ』というのがあったと思うのですが、『indicator-cpufreq』はそれと同様の機能です。
『indicator-cpufreq』は、端末から以下のコマンドを実行してインストールします。
$ sudo add-apt-repository ppa:artfwo/ppa
“[sudo] password for XXXXXXXX: ”などのように表示された場合は、パスワードを入力します。
“Press [ENTER] to continue or ctrl-c to cancel adding it”と表示されたら、『Enter キー』を押します。
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install indicator-cpufreq
以上でインストール終了です。
いったんログアウトしてログインし直します。
↓『indicator-cpufreq』のインジケーターが追加されました。(左から2番目)
↓クリックすると、以下のように表示されます。
デフォルトでは、『Ondemand』となっていました。
↓この状態での CPU の動作クロックは、1197.000MHz でした。
↓『2.79GHz』を選択してみました。
↓この状態での CPU の動作クロックは 2793.000MHz と表示され、クロックは固定されていました。
参考までに『conservative, ondemand, powersave, performance』を選択した場合は、それぞれ以下のように動作するようです。
conservative
⇒負荷がかかるとクロックを上げ、負荷が下がるとクロックも下げる(値はゆっくり段階的に変動する)
ondemand
⇒負荷がかかるとクロックを上げ、負荷が下がるとクロックも下げる(値は急に大きく変動する)
powersave
⇒負荷に関わらず、変動可能範囲内の最低のクロックで動作
performance
⇒負荷に関わらず、変動可能範囲内の最高のクロックで動作
...
ところで、今回追加した PPA(=Personal Package Archives)の『artfwo/ppa』なのですが、『Ubuntu 12.04』に対応していないらしく、アップデートマネージャーを実行した際に以下のようなエラーのメッセージが表示されました。
そこで、以下のようにしてアップデートマネージャーのソフトウェアソース画面からチェックを外しました。
↓まず、アップデートマネージャーの左下の『設定(S)』をクリックします。
↓以下のような『ソフトウェアソース』画面が表示されるので、『他のソフトウェア』タブを表示します。
2つのチェックを外します。
↓チェックを外そうとした際にパスワードの入力を要求されるので、パスワードを入力して『認証する(A)』をクリックします。
↓チェックを外したら、『閉じる(C)』をクリックします。
これで、アップデートマネージャーを実行した際のエラーのメッセージは表示されなくなりました。
以上です。
2012-05-04 14:30 追記:
『Ubuntu 12.04 LTS Desktop 日本語 Remix CD』から新規にインストールした環境では既にリポジトリに登録済みであり、『indicator-cpufreq』は『Ubuntu ソフトウェアセンター』の画面から直接インストールできるようになっていました。
古いバージョンからのアップグレードで『Ubuntu 12.04 LTS』に更新した場合は、以下のページに記載されている『方法2・Japanese Teamのパッケージレポジトリを追加する』の方法に従ってリポジトリを追加することで、『Ubuntu ソフトウェアセンター』の画面から直接インストールできるようになると思います。
Ubuntuの日本語環境 | Ubuntu Japanese Team:
http://www.ubuntulinux.jp/japanese
自分は『11.10』から『12.04』にアップグレードした環境である為、上記ページに記載されている内容に従って以下を実行しました。
$ wget -q https://www.ubuntulinux.jp/ubuntu-ja-archive-keyring.gpg -O- | sudo apt-key add -
$ wget -q https://www.ubuntulinux.jp/ubuntu-jp-ppa-keyring.gpg -O- | sudo apt-key add -
$ sudo wget https://www.ubuntulinux.jp/sources.list.d/precise.list -O /etc/apt/sources.list.d/ubuntu-ja.list
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get upgrade
$ wget -q https://www.ubuntulinux.jp/ubuntu-jp-ppa-keyring.gpg -O- | sudo apt-key add -
$ sudo wget https://www.ubuntulinux.jp/sources.list.d/precise.list -O /etc/apt/sources.list.d/ubuntu-ja.list
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get upgrade
そして追加した『artfwo/ppa』は不要なので、端末から以下のコマンドを実行して削除しました。
$ sudo rm /etc/apt/sources.list.d/artfwo-ppa-precise.list*
↓これにより『artfwo/ppa』はアップデートマネージャーのソフトウェアソース画面上からも消えました。
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タグ:ubuntu CPUの動作クロック
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ご参考までに。ご検証いただければ幸いです。
『System Load Indicator』の内容については、googleで検索したら以下のサイトが見つかりましたので、下記サイトの内容を参考にしつつ、さっそく自分もソフトウェアセンターからインストールして使ってみました。
System Load Indicator PPA UnityパネルにCPU メモリ ネットワークなどシステム情報をグラフで表示 Ubuntuアプリのいいところ:
http://ubuntuapps.blog67.fc2.com/blog-entry-281.html