【カテゴリ:パソコン Tips等】
質問です。『Windows 8』(もしくは『Windows 7』)上に『MetaTrader 4』をインストールしました。
インストール先のフォルダは、デフォルトの『
C:\Program Files (x86)\MetaTrader 4
』です。↑『MetaTrader 4』インストール時のフォルダ選択画面
そして、別のPCの『Windows 7』上で使用していた『MetaTrader 4』の環境をそのまま使用したいと考え、その別のPC上にある『
C:\Program Files (x86)\MetaTrader 4
』のフォルダ以下を丸ごとコピーし、目的のPCに上書きしました。↑『
C:\Program Files (x86)\MetaTrader 4
』のフォルダしかし、いざ起動してみるとコピー元のPC上で表示されていたチャートのデータや実行環境は、コピー先のPCに全く反映されていませんでした。
なぜでしょうか?
答えとしては、更新したインジケータやテンプレートおよびヒストリ(=チャートデータ)などのファイルは『
C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\VirtualStore\Program Files(x86)\MetaTrader 4
』のフォルダ内に格納されているからです。スポンサーリンク
↑『
C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\VirtualStore\Program Files(x86)\MetaTrader 4
』のフォルダデータや実行環境をそのまま反映させるには、このフォルダも丸ごとコピーする必要があります。
↑参考までに『AppData』のフォルダは『隠しファイル』となっていますので、表示させるには『隠しファイル』にチェックを入れます。(上の画像は『Windows 8』の場合の例です。)
...
最近『Windows 8』がリリースされたこともあってか、『MetaTrader 4』のデータが実際にはどこに保存されているのか分からず悩んでいるという人をネット上でよく見かけるようになりました。
前記のように、ファイルが実際には別のフォルダに書き込まれているというのは『Virtual Store』という機能が働いているからです。
この『Virtual Store』は『Windows Vista』以降で追加された機能であり、『Windows XP』しか使用した事が無い人の多くは、この機能にきっと戸惑う事と思います。
もしかしたら、普段から普通に『Windows 7』を使用しているという人でも、この機能を知らない人は少なくないかもしれません。
...
『Windows Vista』以降では、通常の権限では『
C:\Program Files
』や『C:\Windows
』などへの書き込みはできなくなっています。よく、ソフトウェアをインストールしようとした時などに確認のダイアログボックスが表示されると思いますが、これは『UAC(=User Account Control,ユーザーアカウント制御)』というセキュリティ機能が働いているからです。
『UAC』が有効になっていると、システムに影響を与えるおそれのある変更をしようとした際に、このような警告のダイアログボックスが表示されます。
たとえ管理ユーザであっても、(普段は通常権限となるので)『
C:\Program Files
』や『C:\Windows
』などへの変更を行なおうとすると『UAC』の機能が働きます。そして、この『UAC』が働いている状態でシステムが管理しているフォルダへプログラムが書き込みを行なおうとした場合にどうなるかという訳ですが、このような場合、書き込みに失敗するのではなく、自動的にユーザー毎の別フォルダに書き込まれます。
具体的には、例えば前記の『MetaTrader 4』の場合、『
C:\Program Files (x86)\MetaTrader 4
』以下に書き込もうとした内容は、『C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\VirtualStore\Program Files(x86)\MetaTrader 4
』以下に格納されることになります。ただ、このような制限から逃れ『
C:\Program Files (x86)\MetaTrader 4
』以下のフォルダに直接書き込めるようにする事もできます。その場合は、管理者権限で起動(=右クリックで『管理者として実行』)すればよく、管理者権限で起動すると別のフォルダにリダイレクトされることなく本来のフォルダに直接書き込まれるようになります。
↑右クリックで『管理者として実行』する場合の例
...
というわけで、今回の『MetaTrader 4』に限ったことではないのですが、『Windows Vista』以降のOSを使用していてソフトウェアの挙動が『
C:\Program Files
』や『C:\Program Files (x86)
』以下に保存されている設定ファイルの内容と異なっていると思ったら、『C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\VirtualStore
』以下のフォルダを確認してみるとよいと思います。以上です。
【追記】2012-11-10 17:10
『タスクマネージャー』にて『Virtual Store』の機能が動作しているプロセスを確認できますので、その確認方法を以下に書きます。
以下は『Windows 8』での例です。
1. 『タスクマネージャー』を起動して『詳細』タブを表示します。
2. 『名前』や『PID』,『状態』などの見出しの箇所を右クリック⇒『列の選択(S)』をクリックします。
3. 『列の選択』画面が表示されるので、『UACの仮想化』にチェックを入れて『OK』をクリックします。
4. 『詳細』タブの画面に『UACの仮想化』という列が表示されます。
『Virtual Store』の機能が働いているプログラムには、『UACの仮想化』の箇所が『有効』と表示されています。
『タスクマネージャー』にて『Virtual Store』の機能が動作しているプロセスを確認できますので、その確認方法を以下に書きます。
以下は『Windows 8』での例です。
1. 『タスクマネージャー』を起動して『詳細』タブを表示します。
2. 『名前』や『PID』,『状態』などの見出しの箇所を右クリック⇒『列の選択(S)』をクリックします。
3. 『列の選択』画面が表示されるので、『UACの仮想化』にチェックを入れて『OK』をクリックします。
4. 『詳細』タブの画面に『UACの仮想化』という列が表示されます。
『Virtual Store』の機能が働いているプログラムには、『UACの仮想化』の箇所が『有効』と表示されています。
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