【カテゴリ:100均LEDライト改造の記録 ランチャー 9 昇圧関係】
『秋月電子通商』で買った LEDドライバIC『CL0117』を使い、『ランチャー 9』を単4形アルカリ乾電池1本で点灯させることができるのか試してみました。以下は、LEDドライバIC『CL0117』の販売ページです。
LEDドライバIC CL0117(4個入): 半導体 秋月電子通商 電子部品 ネット通販:
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-06465/
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-06465/
『CL0117』は電池1個 1.5V で白色LEDを点灯させる昇圧型ドライバICです。
自分は電子回路については『ド素人』なので、上記ページの回路例を見ても昇圧の仕組みはおろか『インダクタ』とは何なのかすら分かっていません。
しかし、すごく単純な回路なので部品をどう接続すればよいのかぐらいは分かります。
というわけで上記ページの回路例に従うことで、実際に『ランチャー 9』を単4形アルカリ乾電池1本で点灯させる事ができるのか試してみることにしました。
以下、(実験的な内容となりますが)自分が今回試してみた際の記録です。
...
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自分は基板を使う正式なやり方を知らないので、完全な自己流です。
プラ板の上に両面テープを貼り、その上に部品を配置しました。
『CL0117』と『マイクロインダクタ47μH』をハンダ付けしました。
更にリード線をハンダ付けしました。
以下は、裏側です。
『CL0117』や『マイクロインダクタ47μH』のハミ出たリード線をニッパーで切断しました。
『EVA シート』を適当な大きさに切って貼り付けることにしました。
切った『EVA シート』を貼り付けました。
セロテープでグルグルと巻きました。
以上で基本的な回路の作成は完了であり、今度は電池ケースの加工です。
底部のマイナスの電極の金具同士をスズメッキ線とハンダを使って以下の画像のように接続しました。
マイナス側の電極の金具に黒いリード線をハンダ付けし、プラス側(出力)の電極の金具には白いリード線をハンダ付けしました。
電池のプラス側と接続している金具に赤いリード線をハンダ付けしました。(電池のプラス側からの入力)
以下は、全体(=回路と電池ケース)の外観です。
回路と電池ケースの3本のリード線を接続しました。
電池ケースに単4形アルカリ乾電池をセットします。
以下のように、電池ケースには回路と電池(1本)が余裕で収まりました。
以上で『昇圧回路付きの電池ケース』が完成です。
...
新品の単4形アルカリ乾電池を用意し、電圧を測ってみると 1.62(V) と表示されました。
今回作成した『昇圧回路付きの電池ケース』に電池をセットして電圧を測ると 1.43(V) と表示されました。
よく理解できませんが、電圧は上がるどころか下がっていました。
しかしながら、実際に『ランチャー 9』で使用してみると、なんと以下の画像のように LED は点灯しました。
電流は 26.0(mA) でした。LED1個あたりだと約 3(mA)。
この『ランチャー 9』は無改造であり12Ωの抵抗が付いているので、今度は抵抗を取り外した『ランチャー 9』を使ってみました。
以下は、抵抗を取り外した『ランチャー 9』を使用して点灯した際の画像です。
この場合の電流は 44.3(mA) でした。LED1個あたりだと約 5(mA)。
次は、以下のような3Wタイプの白色パワーLEDに改造した『ランチャー 9』で試してみました。
3Wタイプの白色パワーLEDでも、以下のように点灯することができました。
電流は 44.7(mA) でした。前回(=抵抗無し『ランチャー 9』)とほとんど同じ結果でした。
ついでにこのパワーLEDのライトに 2.2Ωの抵抗をセットしてみた場合は 38.7(mA) と表示されました。
...
ところで、以前分解して取り出したヘッド部分(=LED付きの基板)を使用し、今回作成した『昇圧回路付きの電池ケース』と単純にリード線で繋げて点灯させてみました。
この点灯している状態で、バッテリーの電圧を測ると 1.30(V) と表示されました。
一般的な白色LEDの順方向電圧VFは約2.9〜3.1(V)程度らしいので、それ以上でないと点灯しないはずなのですが...
なんでテスターでは 1.30(V) と表示されているのに LED は点灯しているのか、この状況が自分にはどういうことか理解できませんでした。
そういえば関係あるか無いか分かりませんが、データシートにはアウトプットとして電流の記載はありましたが、電圧の記載はありませんでした。
自分はド素人なのでよく分かりませんが、もしかしたら昇圧とは言うものの実際には電圧は上がらずに LED を点灯させるカラクリがあるのかもしれないと思いました。
試しに今回作成した『昇圧回路付きの電池ケース』を使わずに直接単4乾電池と接続した場合は、当然というかやはり LED は点灯しませんでした。
...
以上、色々と試した最後に電池の電圧を測ってみると、最初 1.62(V) だった電圧は 1.48(V) まで低下していました。
この電池を今回作成した『昇圧回路付きの電池ケース』に再びセットして電圧を測ると 1.34(V) でした。
結局この電圧については釈然とせずモヤモヤしたままですが、LEDドライバIC『CL0117』を使って単4形アルカリ乾電池1本で『ランチャー 9』を点灯させることが出来たので、当初の目的に関して言えば無事達成することができました。
ただ、点灯できたとは言っても懐中電灯としての実用的な明るさとは言い難いですが...
以上です。
プラ板の上に両面テープを貼り、その上に部品を配置しました。
『CL0117』と『マイクロインダクタ47μH』をハンダ付けしました。
更にリード線をハンダ付けしました。
以下は、裏側です。
『CL0117』や『マイクロインダクタ47μH』のハミ出たリード線をニッパーで切断しました。
『EVA シート』を適当な大きさに切って貼り付けることにしました。
切った『EVA シート』を貼り付けました。
セロテープでグルグルと巻きました。
以上で基本的な回路の作成は完了であり、今度は電池ケースの加工です。
底部のマイナスの電極の金具同士をスズメッキ線とハンダを使って以下の画像のように接続しました。
マイナス側の電極の金具に黒いリード線をハンダ付けし、プラス側(出力)の電極の金具には白いリード線をハンダ付けしました。
電池のプラス側と接続している金具に赤いリード線をハンダ付けしました。(電池のプラス側からの入力)
以下は、全体(=回路と電池ケース)の外観です。
回路と電池ケースの3本のリード線を接続しました。
電池ケースに単4形アルカリ乾電池をセットします。
以下のように、電池ケースには回路と電池(1本)が余裕で収まりました。
以上で『昇圧回路付きの電池ケース』が完成です。
...
新品の単4形アルカリ乾電池を用意し、電圧を測ってみると 1.62(V) と表示されました。
今回作成した『昇圧回路付きの電池ケース』に電池をセットして電圧を測ると 1.43(V) と表示されました。
よく理解できませんが、電圧は上がるどころか下がっていました。
しかしながら、実際に『ランチャー 9』で使用してみると、なんと以下の画像のように LED は点灯しました。
電流は 26.0(mA) でした。LED1個あたりだと約 3(mA)。
この『ランチャー 9』は無改造であり12Ωの抵抗が付いているので、今度は抵抗を取り外した『ランチャー 9』を使ってみました。
以下は、抵抗を取り外した『ランチャー 9』を使用して点灯した際の画像です。
この場合の電流は 44.3(mA) でした。LED1個あたりだと約 5(mA)。
次は、以下のような3Wタイプの白色パワーLEDに改造した『ランチャー 9』で試してみました。
3Wタイプの白色パワーLEDでも、以下のように点灯することができました。
電流は 44.7(mA) でした。前回(=抵抗無し『ランチャー 9』)とほとんど同じ結果でした。
ついでにこのパワーLEDのライトに 2.2Ωの抵抗をセットしてみた場合は 38.7(mA) と表示されました。
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ところで、以前分解して取り出したヘッド部分(=LED付きの基板)を使用し、今回作成した『昇圧回路付きの電池ケース』と単純にリード線で繋げて点灯させてみました。
この点灯している状態で、バッテリーの電圧を測ると 1.30(V) と表示されました。
一般的な白色LEDの順方向電圧VFは約2.9〜3.1(V)程度らしいので、それ以上でないと点灯しないはずなのですが...
なんでテスターでは 1.30(V) と表示されているのに LED は点灯しているのか、この状況が自分にはどういうことか理解できませんでした。
そういえば関係あるか無いか分かりませんが、データシートにはアウトプットとして電流の記載はありましたが、電圧の記載はありませんでした。
自分はド素人なのでよく分かりませんが、もしかしたら昇圧とは言うものの実際には電圧は上がらずに LED を点灯させるカラクリがあるのかもしれないと思いました。
試しに今回作成した『昇圧回路付きの電池ケース』を使わずに直接単4乾電池と接続した場合は、当然というかやはり LED は点灯しませんでした。
...
以上、色々と試した最後に電池の電圧を測ってみると、最初 1.62(V) だった電圧は 1.48(V) まで低下していました。
この電池を今回作成した『昇圧回路付きの電池ケース』に再びセットして電圧を測ると 1.34(V) でした。
結局この電圧については釈然とせずモヤモヤしたままですが、LEDドライバIC『CL0117』を使って単4形アルカリ乾電池1本で『ランチャー 9』を点灯させることが出来たので、当初の目的に関して言えば無事達成することができました。
ただ、点灯できたとは言っても懐中電灯としての実用的な明るさとは言い難いですが...
以上です。
【追記】2013-03-16 13:00
『nullpage』というお名前の方から大変参考になる有意義で貴重なコメントをいただきました。
『公開は遠慮させていただきます。』との事でしたので公開はしませんが、おかげで自分の抱いていた疑問が一気に解決しました。
まことに有難くここにお礼申し上げます。
自分の疑問の答えは『ジュールシーフ』というワードで検索して先頭に表示された以下のページで見つかりました。
以下は、上記のページからの引用です。
要するに『電圧の高い瞬間(ピーク)を周期的』に作り出していて、自分のテスターではそのピーク時の電圧を表示できていないだけということが分かりました。
『nullpage』というお名前の方から大変参考になる有意義で貴重なコメントをいただきました。
『公開は遠慮させていただきます。』との事でしたので公開はしませんが、おかげで自分の抱いていた疑問が一気に解決しました。
まことに有難くここにお礼申し上げます。
自分の疑問の答えは『ジュールシーフ』というワードで検索して先頭に表示された以下のページで見つかりました。
ジュールシーフとは (ジュールシーフとは) [単語記事] - ニコニコ大百科:
http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%95
http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%95
以下は、上記のページからの引用です。
電圧が足りない場合でも、電圧の高い瞬間(ピーク)を周期的に作り出せれば、ピーク時だけLEDが光る。もちろん消えている瞬間もあるが、人間の目にはわからないくらい点滅周期が速ければ、普通に光っているように見える。
これを実現するのがジュールシーフである。これはブロッキング発振回路の一種で、中にコイルが使われている。コイルに流れる電流が変化すると、変化する磁気が生まれ、その勢いで電圧が発生する。電流の変化を十分に大きくすれば、電源よりも高い電圧が得られる昇圧回路として働く。
要するに『電圧の高い瞬間(ピーク)を周期的』に作り出していて、自分のテスターではそのピーク時の電圧を表示できていないだけということが分かりました。
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良いと思います。
こんな時はテスターでなくてオシスコープで測るんでしょうね。(持ってないけど)