【カテゴリ:100均LEDライト改造の記録 その他】
電池1本でLEDを点灯させるための昇圧回路(CL0117)に使用していた『マイクロインダクタ47μH』ですが、同じ47μHでも直流抵抗値が異なるものを使った場合にどのくらい電流値(明るさ)に差が出るのかを簡単に比較してみました。今まで使っていた『マイクロインダクタ47μH』は、サイズが小さく直流抵抗値(最大)は 2.6Ωのものでした。
しかし、お店では同じ『マイクロインダクタ47μH』でもサイズが大きくて直流抵抗値(最大)が低い 0.55Ωのものも売っています。
昇圧回路が内蔵された100均のライトでは小さいサイズのものが普通に使われていますが、ふと、直流抵抗値の低い『マイクロインダクタ』を使った場合にどのくらい電流値(明るさ)に差が出るのだろうと気になったため、簡単に比較してみようと思いました。
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ちなみに自分は最近まで『マイクロインダクタ』の大きさや直流抵抗値については特に意識しておらず、「サイズの小さいほうが組込み易くて便利だろう」ぐらいにしか考えていませんでした。
以下がサイズの異なる2種類の『マイクロインダクタ47μH』です。
秋月電子通商での販売ページも異なっています。
サイズが小さいほう⇒http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-03965/
サイズが大きいほう⇒http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-04924/
LEDに流れる電流値を調べるために、今回は以下のような『ブレッドボード』を使いました。
配線の内容ですが、簡単な図にしてみました。
LEDドライバICの『CL0117』は発振回路みたいなので LEDへの電圧はテスターで正確に測ることはできませんでしたが、とりあえず上のような配線で電流値は測れているみたいでした。
正直なところ正確な値が測れているかについては自信が無いですが、少なくとも比較用として利用するのには有効そうだと思いました。
尚、測定に使用したLEDは『放熱基板付3W白色パワーLED OSW4XME3C1S 200ルーメン』です。
...
LEDへの電流値を測ってみた結果、マイクロインダクタの直流抵抗値(最大)が 2.6Ωの方(=サイズが小さい方)の場合は 60mA で、直流抵抗値(最大)が 0.55Ωの方は 80mA でした。
直流抵抗値が低いものにすることで、電流値は約30%くらい増えて体感的にも明るくなりました。
...
せっかくなので、サイズの違う『22μH』のマイクロインダクタを使った場合も比較してみました。
直流抵抗値(最大)はサイズの小さいほうが 1.2Ωで、サイズの大きいほうは 0.3Ωです。
サイズが小さいほう⇒http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-03964/
サイズが大きいほう⇒http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-04923/
LEDへの電流値は、マイクロインダクタの直流抵抗値(最大)が 1.2Ωの方(=サイズが小さい方)の場合は 62mA で、直流抵抗値(最大)が 0.3Ωの方は 80mA でした。
『47μH』の時とほとんど変わりありませんでした。
実を言うと『22μH』を使えば『47μH』のときよりも電流値がもう少し増えるのではないかと期待していたのですが、『47μH』のときとほぼ同じ値だったので少し残念でした。
...
ついでにLEDを以下のような『放熱基板付クールホワイトLED XPGWHT R4(5Wクラス)』にしてみた場合も測ってみました。使用したマイクロインダクタは『47μH』です。
LEDへの電流値は、マイクロインダクタの直流抵抗値(最大)が 2.6Ωの方(=サイズが小さい方)の場合は 67mA で、直流抵抗値(最大)が 0.55Ωの方は 90mA でした。
実は、このLEDはVFが低いので電流も多くなるだろうと予想していましたが、その通りの結果が得られました。
参考までに、使用したアルカリ乾電池の開放電圧を測ると 1.548V でした。
ちなみに今回使用した電池は『キャンドゥ』で10本入り105円で買ったアルカリ乾電池ですが、上海問屋で買ったアルカリ乾電池(新品状態)を使って測ると、電流値は全般的にどのケースでも概ね10%以上多くなりました。
電流値は使うLEDや電池(更に気温など)によっても左右されます。というわけで、今回測った値はあくまでも参考値に過ぎません。
...
さて、マイクロインダクタの直流抵抗値が低いものを使うと30%くらい電流値が増えるという事が分かったので、以下の記事の改造で使っていたマイクロインダクタを変更することにしました。
以下はマイクロインダクタを変更する前の状態ですが、照度は 274(x100)Lux でした。
マイクロインダクタを取り外し、サイズが大きい(=直流抵抗値が低い)ものに交換しました。
交換後の照度は 354(x100)Lux となり、約30%近くアップしました。
期待通りの結果が得られたので、次は以下の記事の『ランチャー 9』も同様にマイクロインダクタを交換することにしました。
『CL0117』と『マイクロインダクタ47μH』を組み込んだ『ランチャー 9』は2本あったので、2本ともマイクロインダクタをサイズが大きなものに交換しました。
交換後は体感的にも明るくなったのが分かり、試しに2本のうちの1本を照度計で計ると 202(x100)Lux となりました。
参考までに交換前の前回計ったときは 128(x100)Lux でした。ただし前回は使用した電池が異なります。
ちなみに『CL0117』のデータシートだとLEDの数は1〜5となっているので、やはりLED×9個の『ランチャー 9』では無理があるのか『ぼんやり』とした感じの明るさです。
...
続けて、以下の記事のときに改造した『ストラップ付VLEDライト』のマイクロインダクタも交換しました。
交換後の照度は、247(x100)Lux でした。
...
次に、以下の記事のときに改造した『スーパー LED ズームライト』のマイクロインダクタを交換することにしました。
このライトの改造では昇圧回路にLEDドライバICの『CL0118B』を使っている点が異なります。
『CL0118B』の場合はまだ詳しく調べていませんが、『CL0117』のときと同様に直流抵抗値の低いマイクロインダクタに交換することで電流値が増えるだろうと考えました。
交換後の照度は、825(x100)Lux でした。使用した電池が異なるので参考値ですが、交換前は 701(x100)Lux でした。
...
今後の改造ではスペースに余裕が無い場合を除き、できるだけ直流抵抗値の低いマイクロインダクタを使うようにしたいと思いました。
以上です。
以下がサイズの異なる2種類の『マイクロインダクタ47μH』です。
秋月電子通商での販売ページも異なっています。
サイズが小さいほう⇒http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-03965/
サイズが大きいほう⇒http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-04924/
LEDに流れる電流値を調べるために、今回は以下のような『ブレッドボード』を使いました。
配線の内容ですが、簡単な図にしてみました。
LEDドライバICの『CL0117』は発振回路みたいなので LEDへの電圧はテスターで正確に測ることはできませんでしたが、とりあえず上のような配線で電流値は測れているみたいでした。
正直なところ正確な値が測れているかについては自信が無いですが、少なくとも比較用として利用するのには有効そうだと思いました。
尚、測定に使用したLEDは『放熱基板付3W白色パワーLED OSW4XME3C1S 200ルーメン』です。
...
LEDへの電流値を測ってみた結果、マイクロインダクタの直流抵抗値(最大)が 2.6Ωの方(=サイズが小さい方)の場合は 60mA で、直流抵抗値(最大)が 0.55Ωの方は 80mA でした。
直流抵抗値が低いものにすることで、電流値は約30%くらい増えて体感的にも明るくなりました。
...
せっかくなので、サイズの違う『22μH』のマイクロインダクタを使った場合も比較してみました。
直流抵抗値(最大)はサイズの小さいほうが 1.2Ωで、サイズの大きいほうは 0.3Ωです。
サイズが小さいほう⇒http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-03964/
サイズが大きいほう⇒http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-04923/
LEDへの電流値は、マイクロインダクタの直流抵抗値(最大)が 1.2Ωの方(=サイズが小さい方)の場合は 62mA で、直流抵抗値(最大)が 0.3Ωの方は 80mA でした。
『47μH』の時とほとんど変わりありませんでした。
実を言うと『22μH』を使えば『47μH』のときよりも電流値がもう少し増えるのではないかと期待していたのですが、『47μH』のときとほぼ同じ値だったので少し残念でした。
...
ついでにLEDを以下のような『放熱基板付クールホワイトLED XPGWHT R4(5Wクラス)』にしてみた場合も測ってみました。使用したマイクロインダクタは『47μH』です。
LEDへの電流値は、マイクロインダクタの直流抵抗値(最大)が 2.6Ωの方(=サイズが小さい方)の場合は 67mA で、直流抵抗値(最大)が 0.55Ωの方は 90mA でした。
実は、このLEDはVFが低いので電流も多くなるだろうと予想していましたが、その通りの結果が得られました。
参考までに、使用したアルカリ乾電池の開放電圧を測ると 1.548V でした。
ちなみに今回使用した電池は『キャンドゥ』で10本入り105円で買ったアルカリ乾電池ですが、上海問屋で買ったアルカリ乾電池(新品状態)を使って測ると、電流値は全般的にどのケースでも概ね10%以上多くなりました。
電流値は使うLEDや電池(更に気温など)によっても左右されます。というわけで、今回測った値はあくまでも参考値に過ぎません。
...
さて、マイクロインダクタの直流抵抗値が低いものを使うと30%くらい電流値が増えるという事が分かったので、以下の記事の改造で使っていたマイクロインダクタを変更することにしました。
※ 参考記事:2013年04月02日
100均の『3LED パワーライト』を単3形乾電池1本で点灯できるように改造してみた
100均の『3LED パワーライト』を単3形乾電池1本で点灯できるように改造してみた
以下はマイクロインダクタを変更する前の状態ですが、照度は 274(x100)Lux でした。
マイクロインダクタを取り外し、サイズが大きい(=直流抵抗値が低い)ものに交換しました。
交換後の照度は 354(x100)Lux となり、約30%近くアップしました。
期待通りの結果が得られたので、次は以下の記事の『ランチャー 9』も同様にマイクロインダクタを交換することにしました。
※ 参考記事:2013年04月10日
『ランチャー 9』を単3形乾電池1本で点灯できるように改造してみた
『ランチャー 9』を単3形乾電池1本で点灯できるように改造してみた
『CL0117』と『マイクロインダクタ47μH』を組み込んだ『ランチャー 9』は2本あったので、2本ともマイクロインダクタをサイズが大きなものに交換しました。
交換後は体感的にも明るくなったのが分かり、試しに2本のうちの1本を照度計で計ると 202(x100)Lux となりました。
参考までに交換前の前回計ったときは 128(x100)Lux でした。ただし前回は使用した電池が異なります。
ちなみに『CL0117』のデータシートだとLEDの数は1〜5となっているので、やはりLED×9個の『ランチャー 9』では無理があるのか『ぼんやり』とした感じの明るさです。
...
続けて、以下の記事のときに改造した『ストラップ付VLEDライト』のマイクロインダクタも交換しました。
※ 参考記事:2013年03月30日
『ストラップ付VLEDライト』を単3形乾電池1本で点灯できるように改造してみた
『ストラップ付VLEDライト』を単3形乾電池1本で点灯できるように改造してみた
交換後の照度は、247(x100)Lux でした。
...
次に、以下の記事のときに改造した『スーパー LED ズームライト』のマイクロインダクタを交換することにしました。
※ 参考記事:2014年01月21日
『スーパー LED ズームライト』を単4形電池2本で使えるように改造した
『スーパー LED ズームライト』を単4形電池2本で使えるように改造した
このライトの改造では昇圧回路にLEDドライバICの『CL0118B』を使っている点が異なります。
『CL0118B』の場合はまだ詳しく調べていませんが、『CL0117』のときと同様に直流抵抗値の低いマイクロインダクタに交換することで電流値が増えるだろうと考えました。
交換後の照度は、825(x100)Lux でした。使用した電池が異なるので参考値ですが、交換前は 701(x100)Lux でした。
...
今後の改造ではスペースに余裕が無い場合を除き、できるだけ直流抵抗値の低いマイクロインダクタを使うようにしたいと思いました。
以上です。
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タグ:マイクロインダクタ
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> 直流抵抗値が低いものにすることで、電流値は約30%くらい増えて
興味が出たので私も手持ちの部品で実験してみました。
電池:百均の新品1本(開放電圧1.6V)随時交換
IC:CL0116、CL0117、CL0118B
L :33μH(AL410型、R=1.03)、47μH(AL510型、R=0.55)
LED:帽子型(3chip)LED(LP-AWME56F1)
電池側電流を測定。(LED側電流は約1/3.5と予想)
IC、L、一灯時電流、三灯時電流
CL0116、33μH(R=1.03)、120mA、130mA
CL0117、33μH(R=1.03)、160mA、170mA
CL0118B、33μH(R=1.03)、60mA、65mA
CL0116、47μH(R=0.55)、130mA、150mA
CL0117、47μH(R=0.55)、175mA、190mA
CL0118B、47μH(R=0.55)、65mA、70mA
同じインダクタ値での比較ではないですが、抵抗値の差が大きく影響していると理解できました。
47μH(AL307型、R=2.0位?)が有れば、kingpcfxさんのデータに近い3割UPとなるのかもしれません。
参考:普段電流値の目安にしているURL 8〜15、60に電流値有り
http://i-ikioi.com/th/kaden/1309616883/
この記事の中で22μHのインダクタを試したのは実を言うと、参考としてご紹介されている電流値のデータを見たからでした。(サイトのURLは異なりましたが内容は全く同じです。)
この電流値のデータは目安として非常に参考になるのですが、測定に使用したインダクタの具体的な仕様(=例えば直流抵抗値や型番など)が書かれていないのが惜しいです。
なにしろ秋月電子通商で販売されているアキシャルリードタイプのマイクロインダクタ47μHだけを見ても4種類あり、それぞれで電流値も異なる結果になってしまうと思うので。